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スペイン当局ビーチに漂白剤を散布し謝罪


4/28/2020

Translated by Chie Oishi


南スペイン当局が地元住民をCOVID-19から守るために、地元のビーチに薄めた漂白剤を撒いたことを謝罪した。


絵葉書のような美しさを誇る漁村のサアラ・デ・ロス・アトゥネスは、6週間の自粛から間もなく開放される子供たちを迎えるため、先週、噴霧器がついたトラクターを海岸沿いの一部にに送り込んだ。


コロナウイルスの被害が世界中でも特に大きいスペインは、23,800人もの犠牲者が出ている。政府は3月中旬にロックダウンを決行したが、今週その制限は緩和され、14歳以下の子供たちは毎日1時間の屋外活動が可能になった。


ビーチを消毒しようという判断は、環境問題の専門家を激怒させた。「まったく馬鹿げている」とマリア・ドロレス・イグレシアス・ベニテスは語る。「ビーチは生きたエコシステムです。そこに漂白剤を撒くということは、そこにあるすべてのものを殺すことを意味します」。


ここはシロチドリやその他数種類の渡り鳥の巣となる地域であり、イグレシアス・ベニテスは、その保護活動を担ってきた地元団体を率いる人物である。


ここ6週間は人間がビーチに行くことができなかったため、今年は巣の数が倍に増えるのではないかと期待していた。「今となってはトラクターが卵を潰してしまったのではないかと心配しています」と話した。


彼女の団体が地元当局に苦情を申し立てたことにより、グリーンピース・スペインなどの団体にも注目されることとなった。


「鳥の繁殖期や沿岸の漁業を支える無脊椎動物のネットワークの成長期にビーチを漂白剤で噴霧するなんて…トランプのアイディアではありません。ここ、サアラ・デ・ロス・アトゥネスで起きたのです」とグリンピース・スペインはTwitterで、最近アメリカ大統領が洗浄剤を体内に注入することでCovid-19に対抗できないのかと発言したことを揶揄し、つぶやいた。


また、実際に漂白剤を撒いた地方自治体や企業などが適切な許可をとっていなかったのではという主張も含め、アンダルシア地域政府は詳しい内容の調査を進める。


市の職員であるアグスティン・コネホは、ただ子供たちを守りたいという一心で起こした行動だったと話している。「それが誤った行動だったことは認識しています」と放送局カナル・スルに話した。「善かれと思ってとった行動でした」と。

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