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タトゥーアーティストが語る、憎しみ含んだアートを消したい顧客が増えた


ヴァーモントでタトゥー・アーティストとして活動するアレグザンダー・ローレンスは、これまで長年スワスティカやSSの稲妻、「ホワイトパワー」などの文言を施したスキン・アートの除去またはカバーアップを無償で行ってきているが、ジョージ・フロイドの死後そのビジネスが増えていると語る。


マウンテンサイド・タトゥーを経営するアレグザンダーは、これまで無償でヘイトを表現したイメージや傷跡などを隠す施術を行ってきた。しかし、ミネアポリスの警察官の手によって死亡したフロイドの事件後、ブラック・ライヴズ・マターや世界中での警察の残忍な行為に反対したデモが起こり、アレグザンダーの元にはリクエストが相次ぎ、ついにはスケジュールを管理するためのオフィス・マネジャーまで採用した。


「今までもいたけどすごく目立った存在ではなかった。でもこのような出来事が起きてみんな『昔のタトゥーがあるんだよな…もう自分はそう思っていないし、誰かにそういう人間だと思われたくない』」と感じる人が多いのではないかとローレンスは話す。


今月初めにローレンスの店舗に訪れたディラン・グレイヴズ(28歳)は、10年以上前に左の二の腕に第二次世界大戦のドイツ軍のヘルメットを被り、にやけた表情のスカルにスワスティカを重ねたタトゥーを入れた。


なぜそのタトゥーを入れたか尋ねると「若い時に馬鹿でパーティーしてた時に入れたんだ。本当にそれだけ。ただ馬鹿だった」と答えた。


今は掘削会社に勤め、観光地のラドローに住む裕福な家庭の案件を請け負っている。


「身につけているべきものではないし、大嫌いだ」とアレグザンダーが新たにスワスティカを覆うデザインのスケッチをしている間に語った。


全国にいる多くのタトゥー・アーティストは特にフロイドの死後、昔のタトゥーを除去する施術を行っているが、全員が無料で受けているわけではないとアレグザンダーは語る。


マサチューセッツ州チェスナット・ヒルにあるスキンケア・フィジシャンズで皮膚科の医師として務めるジェフリー・ドーヴァーは、侮辱的なタトゥーをカバーする、あるいは除去するのは公共サービスだと話す。


「コミュニティに対して無償で施術を行うことは人類へのサービスです。そのタトゥーを入れている個人へのサービスであるとともに、そのタトゥーによって感情を害される人へのサービスでもあります」と語る。イエール大学医学部の皮膚科教授も務めるドーヴァーは「ホロコストを生き抜いた人がナチスのタトゥーを見た時の気持ちを想像してみてください」


アレグザンダーは2006年に開業してほどなくして無料でカバーアップを行ってきたという。彼自身、過去に法に触れた経験もあり、これは自分にできる社会貢献だと話す。


6/25/2020


Translation by © Sublingual Services 2020

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