4/22/2020
Translated by Chie Oishi
想定していなかった壮大な実験が今、地球を変えている。
世界中の人々が自宅に篭り、コロナウイルス感染の拡大防止に努める中、一時的であるとはいえ空気は浄化されている。世界でも最も汚染されている都市と言われるニューデリーもスモッグに苦しめられることなく、インド国内で何十年も見えていなかった景色が現在出現している。また、アメリカ北東部における二酸化窒素の量は30%減少。ローマの汚染レベルも3月中旬から4月中旬にかけては前年比の49%減となっている。夜は星空がきれいに見えるようだ。
また、通常見られないような場所や時間帯に動物が出現する傾向にある。シカゴのミシガン・アベニューや、サンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジは、コヨーテの目撃情報が相次いでいる。さらに、ウェールズは山羊に乗っ取られているとのこと。インドでは、ただでさえ強い立場にある野性動物がさらに強気となり、お腹をすかせた猿たちが家に忍び込んでは冷蔵庫を開けて食べ物を物色しているという。
人間が家に篭っていると、地球はよりきれいに、野性的になるようだ。
「この美しい地球をいかに人間が乱してきたか、これまでにないような洞察を得ることができています」とデューク大学の科学者、スチュアート・プリムは話す。「これだけ良い状況にすることが可能だということを、まるで魔法のように見せてくれている」と話した
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