3/28/2020
Translated by Chie Oishi
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交通機関や産業などへの制限により、二酸化窒素の量が減少。未来の低炭素社会を垣間見ているようだ。
新型コロナウイルスのパンデミックが工場などの活動を制限した結果、一時的に世界中の大気汚染量が減少していると欧州宇宙機関(ESA)の衛生写真が明らかにした。
ある専門家はこの急な変化は、産業排出の削減という点において「過去最大規模の実験」であると話した。
ESAのSentinel-5P衛生の観測によると、アジアやヨーロッパの都市や産業中心地における二酸化窒素(NO2)量が過去6週間にかけて昨年の同時期より減少していることが明らかになった。
二酸化窒素は車のエンジン、発電所やその他産業の過程において発生し、喘息などの呼吸疾患を悪化させると考えられている。
温室効果ガスではないものの、この汚染物質は世界の炭素の排出や地球温暖化を引き起こす行為や産業セクターと同じ活動が原因となり引き起こされる。
・1月後半から厳しいロックダウン状態の武漢では大気汚染の現象が目立った。1,100万人がいる武漢は交通機関のハブでもあり、車の部品などのハードウェアを製造する数多くの工場の拠点である。NASAによると、中国東部から中部にかけて見られる二酸化窒素の量は通常の10%から30%減少している。
・数多くある石炭火力発電所も原因ではあるが、隣接する中国の工場施設の影響により大気汚染が著しい韓国でもNO2値が減少している。
・北イタリアに見られる変化がもっとも意外である。この地域に密集する工場の煙は、ポー平原の端にあるアルプスに阻まれるため、ヨーロッパでも最も汚染されているホットスポットの一つなのだが、3月9日にイタリアがロックダウンとなり、ミラノやその他イタリア北部の都市の汚染が約40%減少している。
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