ジェイ・Zとミーク・ミルが運営する刑事司法改革を求める団体、REFORM Alliance(リフォーム・アライアンス)は、TwitterのCEOであるジャック・ドーシーから1,000万ドル(約10億円)の寄付も後押しとなり、全国の刑務所に医療用マスクやその他個人用保護具を寄付する。
リフォーム・アライアンスの代表であるボブ・パイロンは「いつも意見を聞いてもらえない230万人ものアメリカ人たちの声なんだ」とCBSニュースに話す。「その人たちの声を届け、人間として扱って欲しいという声に応えるために活動しています」と語った。
ドーシーの寄付は、自身が設立したスマート・スモール救済基金を通じて行われた。彼はこれまでCOVID-19の救済のために10億ドルも貢献してきた。このチャリティーは、公開されているトラッカーに基づいて助成金を管理しており、パンデミックの後にはまたその焦点も移り変わるだろうとドーシーは話す。
「リフォームという団体に感謝しています。司法制度には改革が必要です。COVID-19はさらにその不正を露呈しており、この状況に手を差し伸べるのはリフォームが最も適している」と声明で発表した。
リフォームは同様なシステムを構築して器具を管理する予定だという。小さなチームがプログラムの責任、その過程の最初から最後までを管理していくとパイロンは話す。
この寄付は、リフォームが新たに掲げている#AnswerTheirCallというデジタル・キャンペーンとも合致する。これは受刑者の体験をもとに、大量投獄に焦点をあてようとする試みだ。
プリズン・ポリシー・イニシアチブは、パンデミック以来、アメリカの拘置所のおよそ3分の1がその収容人数を25%減少させていると予測する。アメリカで最も被害の大きいニューヨークの拘置所は現在4,000人を下回っており、これは過去何十年においても最少人数だ。
アメリカ疫病管理予防センターのレポートでは、受刑者とスタッフともに幅広く検査を実施することの重要性を含め、刑務所や拘置所がこの病に立ち向かうためにはばかる困難を示していた。
UCLA大学法学部が運営するCOVID-19 Behind Bars Data Project(ビハインド・バーズ・データ・プロジェクト)は、広範な検査を実施している矯正施設で最も陽性件数の数が多いため、刑務所内での実際の感染者数は、報告されていない数が多いのではないかと分析している。
ミーク・ミルとジェイ・Zは、ファナティックスのオーナーであるマイケル・ルービン、ニュー・イングランド・パトリオッツのオーナーであるロバート・クラフトとともに、リフォームを昨年設立した。同団体はすでに10万枚ものマスクをアメリカの刑務所へ寄付している。
「刑務所の中で起きているパンデミックを終息させなければ、刑務所の外のパンデミックも終息しないことを、大衆はまだ理解していないように思う」とパイロンは補足する。「包括的に終息させるソリューションを見出すことが非常に重要だ。ホットスポットの上位10か所のうち、8か所が刑務所なんだから、関心をもつべき問題だ」。
5/11/2020
Translated by Chie Oishi
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