4/18/2020
Translated by George Bodman
南アフリカで抗争中のギャング同士が、ロックダウンの最中人々に必要な食料が行き渡るように前代未聞の停戦を保っている。
コロナウイルスのパンデミックにより厳しい規制が敷かれて以来、国内の暴力事件が75%減少し、普段は危険なケープタウンのストリートで現在は敵対する者同士が飢えで苦しむコミュニティーに配る生活必需品を集めている。
「いま我々が目にしている事は奇跡と言っていい」とアンディー・スティール・スミス牧師はBBCに対して語った。
牧師はコミュニティーにおいてギャングメンバーとも繋がりがあり、メンバーの多くが殺人を犯した経験を持つ。
「この国では彼等が一番の配達屋だ。彼等は他の白い粉も運ぶ事に慣れているが、何より彼等はちゃんと配達するし誰の事でも知っている」
ギャングチーム「アメリカンズ」のメンバーであるプレストン・ジェイコブは「いい気分だ」と新しい役職と自分を必要としてくれる人々とのコミュニケーションについてCBSニュースに語った。
「今は良い人に出会うし、俺達が今やっている事を好いてくれる」
ギャングチーム「クレヴァー・キッズ」のサンシ・ハッサンは、このギャング抗争の停戦状態がロックダウン後の未来にも続いてくれる事を願っていた。
「もしこうしていられるなら、ギャングの抗争なんて無くなるんだ。全てのギャング達が賛成してくれるはずさ」
しかし、長年に渡りギャングの抗争を抑えるようとして来た当局側は懐疑的だ。
「これまでの数えきれない悪行から免れる事は出来ないだろう」とケープタウン市会議員のJP スミス氏は語る。「ひとつ善い行いをしたからと言って全てが帳消しとはならない。彼等がもっと長期に渡って続けることが出来るならば可能かもしれないが」
一方、スティール・スミス牧師は彼のコミュニティーに対し楽観的だ。
「私は君達の事が誇らしいよ」と生活必需品を配達する2人のギャングメンバーに向かって言った。「もし私が今日死んで天国に行ったとしても、私は喜んで死ねるよ」
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